牛乳が薬並みに体に影響を及ぼすものだとしたら、これからも飲み続けますか?
薬を売ることに特化した医薬業界で働いていると、病気の原因が食べ物にある(関与が濃厚)という話を聞く機会が多くあります。少し調べてみるだけでも、食品添加物や精製糖、農薬を使用した栽培などたくさん出てきます。
陰謀説的な内容も存在しますが、注意深く見ていくと 科学的根拠に基づいた事実 に気付くことができます。
今回紹介する本は、「乳がんと牛乳」というタイトルの通り、牛乳が健康を害す可能性に言及しています。
乳がんと牛乳
私がこの本に出会ったのは、漢方相談を生業としている女性薬剤師の方と話をしている時でした。
以前の記事で私の妻の卵巣に、チョコレート嚢胞があり、出産まで大変だったことを書きました。この薬剤師の方も若い頃に、妻と同じ様に卵巣腫瘍(グレープフルーツ大!)ができたそうです。手術と東洋医学的視点に基づいた漢方薬の併用により、一度完治した後、再発を経験されました。
原因が生活習慣の中 にあるのかもしれないと、食事について考えていた時に、この本に出会ったそうです。
「たま君の奥さんは(食生活に牛乳は)?」と同じ経験をされていたこともあり、私にこの本を勧めてくれました。
牛乳は誰の飲み物?
本のタイトルを見ると「牛乳こそ乳がんの原因である」と言い切っています。
その理由は完結に述べられていて、牛乳とは子牛が飲むもの であるからだそうです。つまり、人が飲むには適していないということです。
その事実として、牛乳に含まれる栄養は子牛にとってベストになるよう調整されています。それを私たちが子牛の代わりに飲むことで、ミスマッチは起きて当然かもしれません。
それに加えて、子牛のために栄養が調整されたはずの牛乳には、人間が摂取するには適さないある成分が大量に含まれていというのが問題の核心です。
栄養成分表には書かれないもの
乳がんの原因と考えられている物質は、栄養成分表には記載されることはないものでした。その正体は、牛乳に含まれる ホルモンという物質 だったのです。
牛乳には、タンパク質やカルシウムなどの栄養素が含まれています。私たちはそういった栄養を摂るために牛乳を飲みます。これらの成分は一般的に認識されていますが、ホルモンに関しての認識はほぼされていないのではないでしょうか。
牛乳に含まれていたホルモンは、エストロゲンとプロゲステロン、またインスリン様因子と呼ばれる女性に作用を及ぼしやすいものです。搾乳できる期間、牝牛の体の中ではこういったホルモンが増加するため、必然的に牛乳にも含まれることになります。
現代工業的な牛乳生産の状況も影響して、昔と比べて現代の牛乳には大量のホルモンが含まれているそうです。
ホルモンは分解されない
牛乳に含まれるホルモンは、私達の体にある 消化器官でも分解できない そうです。
その理由は、これらのホルモンの構造が非常に安定しているため、壊れにくいためです。人が作り出せる最も強い胃酸でも、その構造は壊れることはありません。
取り込まれたホルモンが、人体に影響を及ぼした結果が乳がんであると、本の中で説明されています。
チーズチーズチーズ
話は変わりますが、我が家では一口大で小分けされたプロセスチーズが冷蔵庫に常備されていました。その理由は子どもの手軽なおやつだったからです。
チーズの原材料は牛乳です。本を読んでから、私の頭の中ではすでに治った妻のチョコレート嚢胞、子宮筋腫がちらつきました。
食を変えていかなければいけないと、脳が警告を発していました。冒頭の薬剤師の方は、食生活を変えたことで、それ以降の再発は無かったようです。
家庭から乳製品を減らしていくかどうか、妻と話し合いをする必要が出てきました。
さいごに
日本では、消費者庁の食事指針の中で乳製品は提示されています。そのため、この本を読むまで牛乳に危機感を覚えることは1度もありませんでした。
牛乳を完全悪と言いたいわけではありません。しかし、健康に影響を及ぼす可能性があるのであれば、そのリスクを限りなく0に近づけていく必要があると思います。
牛乳を含めて、現代ではリスクがない食べ物を求めること自体が難しいのかもしれません。しかし、学んだ後どうしていくかは 自身で選択が可能 です。
今回の記事では要点のみを抽出したため、この本に出てくる様々な文献やデータに興味がある方はぜひ読んでみてください。