独学で登録販売者の勉強をしてきたことを、自身の復習を兼ねてアウトプットしていきます。詳細は省き、概要の理解ができるように作成していきます。
今回は最終となる第5章の要点をまとめていきます。
詳しく知りたい方は、厚生労働省 試験問題作成の手引きの347~385ページを参照してみてください。
第5章
第5章の内容は「医薬品の適正使用・安全対策」となっています。販売する医薬品に関して、添付文書内容や忌避事項等を理解 して、適切な情報提供を行う重要性を学びます。
第1章では、薬は異物であることが示唆されていました。それを踏まえて、体に対して変化を起こす薬の安全についての内容を深めていきます。
医薬品の適正使用情報
医薬品を適正使用するために、添付文章または容器(または被包装)への記載がされています。一般の方が自己判断で使用できるように、添付文書には 効能効果、用法、副作用など が記載されているので、保管が推奨されます。
その添付文書は、安全性など新たな知見や情報によって、必要に応じて随時改定されます。改定箇所は明示されると共に、改定年月も記載されるようになっています。
特定の成分を含む場合、以下の記載項目を必ず確認する必要があります。詳細項目は、手引きの中に記載がありますので、そちらをご確認ください。
- してはいけないこと
- 使用上の注意
- 相談すること
医薬品の安全対策
第1章の出題範囲の中に、1961年に起きたサリドマイド訴訟(催眠鎮静剤)がありました。その経験を踏まえ、副作用情報等は集約されることとなりました。もし発生した場合は、医師、薬剤師、登録販売者、その他医薬関係者は報告をする必要があります。
報告は、総合機構HPにある報告様式に従って行います。報告様式への記載は、 把握できる範囲の記載 でいいことになっています。
医薬品製造業者も同様に、医薬関係者と同様に最新の論文や知見、安全性の評価を定期的に報告しなければなりません。新規の有効成分であれば、10年を越えない範囲(おおむね8年)情報を蓄積して厚生労働大臣に提出します。医療用医薬品の成分を一般医薬品に配合する場合は、おおむね3年同調査報告を求められます。
医薬品の副作用等における健康被害の救済
サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機として、1979年に薬事法が改正されました。これにより、市場に出た後の医薬品の安全対策が強化、再審査や副作用報告を含めたガイドラインが整備されることとなりました。
また、医薬品による副作用被害者への救済制度が創設されました。医薬品を適正に使用したにもかかわらず、副作用による被害が生じた場合、医療費等の給付が行われる制度です。
- 医薬品副作用被害救済制度
- 医薬品副作用被害救済制度等への案内、窓口紹介(※給付によって期限あり)
一般用医薬品に関する主な安全対策
ここでは4つの医薬品に関する事例が紹介されます。
- アンプル入りかぜ薬
- 小柴胡湯による間質性肺炎
- 一般用かぜ薬による間質性肺炎
- 塩酸フェニルプロパノールアミン含有医薬品
海外での安全性に準じた安全対策、国内での副作用の発生により対策がされてきました。過去の 薬害に関する本 には、当時の動きや国の対応など詳細に記載されているので、読まれると知見が広がります。
医薬品の適正使用のための啓蒙活動
登録販売者においては、薬剤師と共に一般用医薬品の販売等に従事する医薬関係者(専門家)として、 適切なセルフメディケーションの普及定着、医薬品の適正使用 の推進のため、こうした活動に積極的に参加、協力することが期待される。参加強制ではありません。以下の部分は頻出しますので期間を覚えておいた方がいいです。
医薬品の持つ特質およびその使用・取扱い等について正しい知識を広く生活者に浸透させることにより、保健衛生の維持向上に貢献することを目的とし、毎年10月17日~23日の1週間を「薬と健康の週間」
6・26国際麻薬乱用撲滅デーを広く普及し、薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ヵ月間
活動ではありませんが、青少年における薬物乱用の危険性に関する認識や理解の普及にも重点が置かれています。薬物乱用に関する知識は必ずしも十分でなく、好奇心から身近に入手できる薬物(一般用医薬品を含む)を興味本位で乱用する可能性があります。そのため、医薬品の適正使用の重要性等に関して、小中学生のうちからの啓発が重要であるとされています。
まとめ
全体の流れから、試験の要点となる部分をかいつまんでまとめました。第5章は医薬品の適正使用情報のウエイトが大きいですが、概要を理解することで、第3章の内容との関連付けに繋がります。
これで全5章それぞれのまとめは終わりです。この試験はあくまで入り口であり、薬に対する知識は勉強を続けることで役立つものになっていくかと思います。引き続き私も勉強していきたいと思います。