医薬業界営業マン、おたまさんの日記

「健康に関してプロで在りたい」

妻が妊娠糖尿病になったので 血糖値を勉強し直しました

妻は2人目の子どもを妊娠後しばらくして、妊娠糖尿病と診断されました。この病気は糖負荷試験というお砂糖を飲む試験で、血糖値が測定する時間帯に基準を超えることで診断されます。

この診断指標とされる血糖値というものについて、職業柄一般の方よりは知っている程度でしたが、学び直す必要性が出てきました。

以前書いた妊娠糖尿病についてはこちら www.otama3.info

血糖値とは

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「血糖値」とは、その字の通りで血液の中に含まれている糖分(ブドウ糖)を数値で示したものです。

この血液中に含まれている糖分は、体を動かすエネルギー源として体の隅々まで運ばれています。このエネルギー源となる糖分ですが、私達は日々の食事により摂取しています。

糖分というと、砂糖の原料である炭水化物 からしか摂取されないと思いがちですが、実は体の中で脂質やタンパク質からも作り出されるメカニズムがあります。これを糖新生と言いますが、詳しいメカニズムは割愛します。

血糖値についてより詳しく知りたい方は、厚生労働省の運営する糖尿病 - e-ヘルスネットをご参照ください。

危ないけど、どう危ない?

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血糖値が高すぎるのは良くないと一般常識としてある程度認識されていますが、実際何が危ないのでしょう。

食事によって血糖値は一時的に上昇して、インスリンというホルモンの分泌により低下して、上下の波を常に繰り返しています。危ないのは、この 血糖値を下げる働きが弱くなった状態 です。この状態は一般的に糖尿病と呼ばれます。

血糖値が高い状態が続くと、血管がダメージを受けます。特に細い血管ほどダメージを受けやすいため、細い血管が集まった組織は徐々に機能低下などを起こします。放置すれば失明や腎臓機能低下など、糖尿病による合併症リスクが増加します。

糖尿病の診断基準

ではどれくらいの血糖値になると糖尿病と診断されるのでしょうか。日本糖尿病学会が示す診断基準は以下になります。

  • 空腹時血糖 ≧ 126mg/dl
  • ブドウ糖負荷試験 ≧ 200mg/dl

最後に食事をしてから10時間後に測定するのが空腹時血糖、お腹が空いている時です。対してブドウ糖負荷試験とは、ブドウ糖摂取によって食事後を再現しています。

ある私の知人(糖尿病)は、空腹時血糖が400mg/dlを超えていたことがあったそうで「さすがにやばいと思ったよ!」と言っていました。基準値の3倍以上の数値でしたが、(あくまで個人差がありますが)彼女の体感的にはちょっと疲れた程度だったそうです。

本人曰く、かなり 偏食であることが要因 だと分析していましたが、実際のところ食事と血糖値とは密接な関係にあります。

血糖値のコントロールとGI値

血糖値をコントロールするためには、食品のGI値を知ることが大切です。

血糖値を上げやすい食品、上がりにくい食品の指標としてGI値があります。GI値とは、グライセミックインデックスの略です。

食品に含まれる糖質の吸収度合いを数値化したもので、数値が高いほど血糖値が上昇しやすい食品になります。指標はブドウ糖(グルコース)を100としていて、それに近い数値の食品ほど血糖値を上げやすいわけです。

我が家では食物繊維や微量元素の多さを考えて、白米(GI値85)を5分づき米(GI値58)に変更していました。特に毎日食べる 主食の変革 は、血糖値コントロールに直結すると考えられます。

血糖値を上げる状況

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食事と血糖値は密接な関係にありますが、血糖値を上げる状況も存在します。

その多くはストレスがかかる時です。ストレスと言っても、身体的な負荷(労働のし過ぎ)や、精神的な負荷など様々です。

ストレスがかかると分泌されるコルチゾールと呼ばれるストレスホルモンは、その代表格です。コルチゾールが分泌されることで、一時的に血糖値が上昇します。この血糖値上昇は、体にエネルギーにブドウ糖を循環させて、一時的にパワーアップさせる効果があります。

そのため ストレスを受けやすい状況 だと、必然的に血糖値が上がることが増える可能性があるということです。

さいごに

食事が血糖値と直接的な関係にあることを理解することはとても重要です。

また、体がストレスによって血糖値を上げるメカニズムがあることを知ると、自分の意志で血糖上昇を回避することにつながります。

血糖値とは、食事の内容や生活のシチュエーションによって、大きく変化することを意識すれば上手に付き合っていくことが可能であることが分かりました。