子を持つ親として、また健康に関わる仕事をする身として"食べ物に対する意識" は多少なりとも持っているつもりでした。しかしこの映画を見て、上っ面だった…と反省する結果となりました。 生きるうえで欠かせない食事、食事のために使う食品は一体どこからきているのか。また、多くを輸入でまかなう日本に住む私達が見るべき映画ではないかと思います。
遺伝子組み換えではない
スーパーで何気なく手に取った商品の裏を見て 遺伝子組み換えではない という表記を見たことはありませんか?
このドキュメンタリー映画ではアメリカの遺伝子組み換え食品(GMO)に関する危険性を提起するとともに、日本だからといって食生活が必ずしも安全ではないのでは?という警告を発している様です。
アメリカの小麦や大豆などの生産量のうち、遺伝子組み換えされているものの比率が圧倒的に高くなっています。害虫耐性、農薬耐性を遺伝子改良により高めることで生産性を上げる資本主義大国の風潮に凄まじいものを感じます。
撮影当時のデータではアメリカのスーパーで売られている 食品の80パーセントが遺伝子組み換え食品 を使用しているという驚異的な結果も紹介されていました。
海の向こうのどこか遠い国の話では無いという事実、ご存じですか? 小麦、大豆を使っている食品は身近に数多く存在します。その原料となる大豆を購入する際は、「〇〇産」と記載されています。
しかし、
加工された輸入食品
には原料の原産地表示はすることになっていません
※どこの国からの物か、原産国名は書かれているのに、不可思議なことが起こっています。そのため「国内製造」と書かれているのは国内で生産された物を加工して作っているよ、安心してね!という表現ではないということになります。
豆乳好きですがいつも購入しているメーカーの原材料を見て少し不安になったのは少し昔の話。
なぜこんなにも注目されるのか
アメリカでこれほどの問題になっているのは、結局のところ 健康にどう影響するか に関しての不透明さにあります。
独立機関の研究所が超大手バイテク企業自慢の遺伝子組み換えトウモロコシの毒性試験を独自に行った結果は驚くべきものでした。
動物実験において長期摂取の試験、併用されている農薬を摂取する試験を行いました。 日本でも使われている農薬「ラウンド○ップ」 でした。アメリカではこの農薬、人の尿からも検出されるそうです。
動物試験において、肝臓と腎臓の数値高く、腎臓への影響、また乳がんが検出されたりと健康への影響が示唆されました。長期摂取では脳に腫瘍が発生しているケースも見受けられたそうです。
結局のところ、遺伝子組み換え植物は農薬を使っても枯れない、害虫にも強い…だから農薬散布とセットになっており、その相乗効果は 人体への悪影響が未知数 、何が起きるかわからない状態なのです。
日本の現状は??
日本は アメリカの圧力 で添加物などかなり認めているものの、遺伝子組み換え食品自体の使用に関して厳しいヨーロッパ寄りのスタンスではないかと考えられます。
しかし、それは安心する根拠にはならないことが分かります。農林水産省HPでは以下のようにデータが出ています 。 平成30年度の食料自給率は、カロリーベースで37%、生産額ベースで66%となっています。また、食料国産率は、カロリーベースで46%、生産額ベースで69%、 飼料自給率は25% となっています。
農林水産省HPより 最新の提示データは平成30年のもの
何が言いたいのかというと、 自給自足ができていない ということです。また、興味深いのは飼料自給率25%の数字…私達のたんぱく源として供給される動物は海外の穀物資料を使われている率が半分以上、思った以上に怖い状況の様です。
加工されていない生鮮食品などはどこが産地なのか明確ですが(冷凍は気を付けなければならないですが)、様々な原料から成る加工食品になるとどうなるのか考えるきっかけになりますね。
映画の一言 「食べることは命の根幹である」
まとめ
この映画(ドキュメンタリー映画)が撮影されてから約7年が経過しています。事態はこの時よりも確実に悪くなっていると思うと…胃が痛くなります。
繰り返しになりますが、 食品輸入大国日本に住む私達が見るべき映画ではないかと思います。今自分が食べているものは大丈夫だろうか、と考えるきっかけになると思います。
怖がらせたいわけではありませんが、結果的に日本の誰もが当てはまる問題であることは確実です。「健康は食べ物から」と意識をもつきっかけになれば幸いです。